老後

さて今週が始まった。
朝の喫茶店。
相変わらず僕の行きつけはお年寄りの社交場。
隣の70~80ぐらいの男性同士が
もう一回見たい映画の話をしている。
「あの映画はばっくぐらうんどミューじっくがたまらんなー」
「わし、好きやったから映画館5回ぐらい行ったで。」
「やっぱり、シェーン!かんば~っく!は外せんな~」
どうやら西部劇がお好きらしい。
ええなあこういうお年寄り。
こんな老後、ちと憧れちまうぜ。
早朝、喫茶店で好きだった西部劇を語る2人。
雁さんと富さん。
老齢の二人はもう八十ぐらい。
孫ぐらいの歳のかわい子ちゃん店員がコーヒーを運んでくる。
「学生さんか?可愛らしいのう・・」
老人にセクハラなんて関係ない。
突然店内に突っ込んでくる黒鹿毛の馬。
鞍上にはカーボーイハットにマントのガンマン。
周りの客はなぜだか気づいていない。
マントのガンマンがいう。
「この村にあるだけの食料をよこせ。逆らうものは命をもらう」
サラリーマン姿の客の一人がマントのガンマンの背後から
隙を狙って襲いかかるが返り討ちに、、
何時の間にかインディアンスタイルになっているかわい子ちゃん店員がいう。
「助けてください!この村を救って!」
「助けるいうても、ワシらなんも、、、」
「雁さん!」
「・・な、何やこれ!」
雁さんが手にとっていたコーヒーカップが何故だか一丁の銃に!
マントのガンマンと雁さんの壮絶な果たし合いが始まる。
いつしか追い込まれる雁さん。
絶体絶命のその時、銃を持ち飛び込んでくる富さん。
富さんはマントのガンマンに会えなく撃ち抜かれるが、
その隙に雁さんはマントのガンマンを仕留める。
富さんに駆け寄り抱きかかえあげる雁さん。
「雁さん、ワシの分も長生きしてやー、、」
Blackout
ふと目覚める雁さん。
どうやら坊主のお経にあてられ、居眠りをしていたらしい。
街の公民館の葬儀会場
老衰に近い心不全でその生涯を病院で終えた富さんの葬儀。
雁さんが柩に声をかける。
「富さん、わしもすぐいくから、、
また向こうの世界で西部劇の話してな、、」
終わり
みたいな妄想してみた。

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